2017/05/01
環境省は5月1日、全国の大学に対し学生宛ての宅配便の荷物を預けるロッカーを学内に設置するよう要請する方針を固めた。これを報じた時事通信(5/1)によれば、大学にロッカーを設置することで、日中は不在にしがちな大学生の自宅への再配達を減らしたい考えだ。宅配ロッカーの設置は、再配達による宅配便ドライバーへの負担などが社会問題化したのをきっかけに、駅やスーパー、コンビニエンスストアを中心に広がりを見せ始めている。
一方、大学では楽天が関西大に設置した例などはあるが、大きな流れにはなっていない。環境省は、在籍する学生が多く、敷地が広い大学であれば、宅配ロッカーを設置する効果が大きいと判断。まず関東地方の大学に設置を持ち掛け、設置についての意向や問題点などを聞き取ることにした。国土交通省の調査によると、宅配便の荷物の約2割が再配達になり、トラックの運行が増えることにより、年間約42万トンの二酸化炭素(CO2)排出量の増加にもつながっている。環境省の担当者は「設置が進んでいないのは、発想がなかっただけで、学生のニーズは高いのではないか」と、大学への宅配ロッカー設置推進に期待している。