2016/12/31
岡山大は、がんの根治戦略研究を推進する海外拠点を12月に米・デトロイト市に新設した、と朝日新聞(12/31)が報じた。同紙によれば、2017年春にも、研究が本格稼働する。新研究拠点は、デトロイト市にあるウェイン州立大が2015年10月に学内に設立した「IBio」という産学連携の協同研究施設に置く。岡山大の妹尾昌治教授(生物工学)が4年前、米国がん学会でウェイン州立大の研究者と出会ったのがきっかけだった。
妹尾教授らは、iPS細胞からさまざまながんのもとになる「がん幹細胞」を作る技術を持つ。がんは個別性が大きい。多種多様ながん幹細胞をiPS技術で事前に作り、それぞれに効きやすい治療を確認してカタログ化しておけば、がん患者個人に適した治療法を素早く選択できる。このようなアイデアで、岡山大はがん幹細胞のコレクションを構築し、がんの根治を目指すプロジェクトを進めている。